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シートン

梅雨入りで湿気がきついですね。
朝起きたら疲れが出ていて頭ガンガンに痛くて参りました。
速攻薬飲んで、マッサージ機に。ドイツイベントのゼルダのB全ポスター制作の日なんですが、しばらく身体が使い物にならなくて・・・エアコンのドライで少し楽に。今は復活。制作中です。



ガクマンプラス9/10月号(8月11日ごろ発売)に
「シートンの出会った動物たち サンドヒルのオジカ」描きます。

今月発売の第2号の予告です。


右上のアップがこちら


やっと告知できました!


はやぶさのトラブル続きの7年間じゃありませんけど、私達も苦難の多かった7年間にひとつ区切りがついたような 気がしています。
先日ようやく上がった仕事がその上で一つのポイントだったのですが
はやぶさの帰還直前に無事原稿が上がったのがとても印象的でした。

ずっと憧れて描きたいと思っていたけれど、なかなか受け入れてもらえなかったアイデアや企画がぼちぼち受け入れてられて形に出来るようになって来て、この「シートン」はそのうちのひとつです。

一般誌と併行に児童漫画をずっとやっていて、あきらかに一般誌とは違う性質の児童ものであるなら一線引いて、実はこういう世界を漫画で一番描きたかったのですが、残念ながら雑誌に媒体がなく実現はして来ませんでした。
が、このたび学年誌の後継雑誌のガクマンプラスで企画が通りお仕事することになりました。
今年はちょうどシートン生誕150年にあたり、上野の国立科学博物館では「大哺乳類展」を大々的にやっていて、タイミング的にも非常に合っていたのでしょう。

児童漫画イコール子供だけの物 とは違うと私達は思います。

「シートン動物記」は子供の読み物だと思っている人が多いと思うのですが、書かれた時は現代だったら普通の大人向けの小説と同じ扱いで刊行されたものでした。
それが年月がたって、名作として子供に読ませたい本に変わっていっただけであって、手塚漫画が今は古典になって教科書に載っているのと似ています。
自分もご多分にもれず幼い頃分厚い子供向けの「名作全集」で読みました。
印象的なのはやっぱり「ロボ」。辛い内容ではありますが、一番知られているタイトルです。今後もちろんこのシリーズの中に入るでしょう。

成長するにつれて白土三平の「灰色熊の伝記」を読んだり
高校の頃大人向けに新刊された文庫の「シートン」も買って読みました。

が、一番感動したのは実は最近になって文庫を読み返した時で
自分でもびっくりした位
初めて読んだような気がする位新鮮な感激
こんな話しだったんだ!
こんな事が書かれてたんだ
話しによってはもらい泣き。

シートンは、経験を積んで大人になって読んだ時に初めて触れる事が出来る
哲学的な大人の小説だったんです。


もうひとつ、ここまで入り込んで読めたのは過去アメリカに三回行って来たのが大きいです。
子供の頃にシートンを読んだ自分と
物語の舞台になる荒野と旧西部の世界を歩いて来た自分が読むのとでは
見えて来るリアル感が全く違ったんだと思います。


「サンドヒルの雄ジカ」は19歳になる青年ヤンが一頭の牡鹿の足跡をずっと追い続ける短い物語ですが、獲物と狩人の間に流れる絆とも言える関係や繊細なヤン青年の心理描写が瑞々しく描かれていて、失礼な言い方かもですが自分達的には

超、萌え!^^;な世界。

おまけにチャスカという、シートンに狩りのテクニックを教えてくれたというインディアンも登場。
もう、オイシすぎる!(不謹慎ですんません;)
予告描くにあたってヤン青年を描いてみると 「ユアナ」のフランクみたい…。
このフランクを描いた時には、全くシートンは思い出さず・・というより同じ世界観であったとは!!あらためて読み返してみて驚いた次第です。
でも本当にこういう世界なんですよね。
何度も言ってますがこの世界を一般商業誌で描けるのが信じられないくらいです。

長年動物を描いて来ましたが
漫画で動物というと、私達の年代はどうしても地味なカテゴリーに入れられてしまう事が多くて、編集部で動物というと「売れないから」と歓迎されない空気があって、長い事漫画ではあえて封印して来たのですが(時代もずいぶん変わりましたね。)
そうじゃない、人と動物のドラマってもっともっと美味しくてドラマチックなんだと
ずっと夢見て来た世界を描く事で、それのひとつの答えになるようなシリーズにしたい。

シートンの漫画化は過去にいろんな大先生がされています。
今回自分達が描くにあたって自分達にしか出来ない個性が出せたらいいなと思っています。


シートン先生に尊敬と感謝の気持ちを込めて。
cetegory : 制作日記 ✤ - ✤ - ✤ -
2010年06月15日(火) 14:41 by Akira Himekawa [ Edit ]