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児童漫画の消失

 シートン動物記の「スプリングフィールドのきつね」を描いて掲載誌の「ガクマンプラス」が休刊となりました。
一年半前に80年続いた学年誌、小学5年6年が休刊となり、その編集部の方がそのままの流れで担当さんになりまして学年誌の高学年の残り香が残る唯一の雑誌でしたが、このたびそれも休刊となり少し寂しい気がします。

漫画は「売れる」事が出来なければ残る事が出来ない時代になりました。
しかしこうした学習雑誌はそういった流れとは別に小学生がいる限り「そこ」に存在して欲しいとどこかで思ってしまうのは、やはり学年誌に愛着があるのでしょう。

今「小学生の頃ゼルダを学年誌の5、6年で読んでいました!」という大学生や社会人の方達の声をよく聞きます。
過去何度も言って来た事ですが、ゼルダはあの少し思春期に入った時期の子供達に非常に合うと感じて学年誌という媒体がとても馴染んでいたのですね。
これがサンデーやコロコロなどの一般誌だったら、あのような漫画にはならなかったと思います。きっとバトル中心の少年漫画だったはず。
それをどこか優しい感性を乗せながら児童文学やアートの感覚を落ち着いて入れ込めたのは、学習誌でありながら芸能誌でもあって漫画も載っている総合誌ならではというのが良かったのかなとも思います。
アートなクリエイトを重用視する任天堂さんとしっくりも行きましたし。

アンケートはもちろん非常に重要ではありましたが、とりあえず10週で終わる事はなかったですしw。その焦りで描かなかった事が未だに読まれているような気もします。
10年以上経っても今だこの前描いたばかりの如く感じますが、大人リンクを描いてすでに12年経ってます。なのに未だに「ゼルダ」繋がりで姫川を知っている若い人が多い事に驚かされます。





話戻って、
と言う事で学習漫画という媒体は個人的には好きなんですよね。
今回のシートンもこういった雑誌にはうってつけでした。
文学の漫画化に憧れていまして、特に動物文学。
実はこういった雑誌を昔から望んでいました。
しかし学年誌だと少ないページでどうしてもコミカライズが多かったりしてなかなかがっつり漫画が描けません。
なのでガクマンプラスという雑誌が刊行されると聞いて、すぐ編集長に描きたいとお話をしました。
最初はあまり期待されなかったようですが(実は一回読み切りでその後「義経」を描いて欲しいと言う事になってましたから)ロボが好評で、又昔あれだけ動物はマイナーで売れないと言われていたのに、現在は動物はいろんなメディアで人気な時代に合って、私達の「学習雑誌で動物漫画を描きたい」という夢は叶ったのでした。

しかし、学習漫画という分野そのものが衰退なのか…いやもっとやり方やアプローチの仕方はあったと思うのですが、(ベネッセも仕事をやってきましたから)
とりあえず、シートンでまとめて単行本は出して頂けるという事に無事審査は通ったようですので、是非こうした学習漫画も手に取って頂けたら嬉しいですね。
来年二月発売予定です。



一般誌の激烈な漫画も描いてますが、一方でこうした漫画は全くそれとは違う物ですがどこか心の聖域として続けて行きたかったなぁ、などとふと思うのでした。
ゼルダの時の学年誌から知っていた唯一繋がっていた編集さんも別の編集部に移りましたし、あのオカリナから続いて来た糸がふつっと切れたと思うと、
自身は現在は「竜は〜」をコミックジーンで描いていて日々のメインはそちらにいますが、
これも一つの時代の区切りなのかなぁと感じる物があります。


雑誌が消える事で長年続けて来て目指して来た「子供が最初に出会う感性に語りかけるストーリー漫画」みたいな役割はひとつの区切りを向えるのかな?という気がしますが、
こうした文学の漫画も又どこかでやれたらいいなと思ってますし、
ひょうんな事から来年から角川さんで児童ものの縁が頂けましたので、形を変えてまだまだ子供に楽しさを提供出来ていけたらいいですね。


一方では血がドバッという漫画、そして一方ではこうした良心的な漫画。
バランスが取れているみたいです^^。
今度はそのあたりのお話等をしたいと思います。

cetegory : 制作日記 ✤ - ✤ - ✤ -
2011年10月20日(木) 20:35 by Akira Himekawa [ Edit ]