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ちば先生とトークライブ&国松くん

 

きのう7月21日は
宇都宮の文星芸術大学のオープンキャンパスで、
ちばてつや先生とトークライブをやらせていただきました!
ドイツでのQ&Aと少し似たような感じでしたが
なんといってもちば先生とですから、当たり前ですがかなりアガってしまい…;
こんな所に座ってていいの!?みたいな。
ところどころしどろもどろ…;
田中誠一先生がうまいことナビゲートして会話を引き出し、進行してくださいました。
私達の個人的な体験をからめながら、
ちば先生の貸本時代から〜〜今に至る漫画界全体の歴史、で、今も漫画界は時代の変わり目にあるんだよ、みたいなお話を伺えて、大変楽しくあっというまの1時間半でした。

今日本の漫画界にはいろんな問題があって、
ツイッターなどでも目にする事が多いのですが
先生はつねにマンガと漫画家の未来の事を考えて、日々奮闘して下さっているんですね。



大学の中も少し見せて頂きました。
マンガ専攻の教室です。
ひろ〜〜〜いフロアに沢山の机。一人一人に立派なスペースが。
うわ〜〜〜こんな所でマンガ描きたいわ〜〜。
いいないいなー!と羨ましがってたらちば先生が
「そうとばかりもいえなくてね、生徒によっては自信なくしてしまったりね」
ああ、そうですよね…。学校に限らず
昨今はピクシブとかコミティアとかもあって「横並び」を意識しなければならない事が沢山あって今時の絵を描く若い人は大変だなと思う事が多々ありますが、
アマチュアのうちはあまり周りを気にしないで
とにかく楽しんで沢山の絵(マンガ)を描く事の方が大切だと思います。
頑張れ〜


田中先生の噂の研究室を見せて頂きました。
その名も「マンガ革命」室。
密度がすごい!
ゲバラがどーん!と革命をさけぶ。


田中先生をパチリ。





この日は実は私(本田)が人生で一番最初に読んだ漫画の単行本
「ハリスの旋風(かぜ)」の8巻を持って行き、ちば先生にお見せしました。


幼稚園に入る前に、火傷で入院していた時があったのですが、

けっこう重傷で一時は生死の境を彷徨いました。
長い入院生活。
おじいちゃんが「さびしかろう」とマンガを買って来てくれました。

それが、当時アニメをやっていて私が大好きだった石田国松くんの
「ハリスの旋風」の

なぜか8巻。

なぜかいきなり最終巻のみw



生まれて初めてのマンガ本。




ぼろぼろになるまで繰り返しページをめくりました。





いつ出たのか見たら
昭和43年でした。




すっかり分解してしまい、補強したセロハンテープもすでにぼろぼろ。

でも捨てられなかった一冊。


幼児にはまだ難しくて、何が描いてあるか、当時はわからなかった思い出があります。

それでも、国松君の気持ちだけはわかったんですね。


大好きだったシーンがあります。

国松君が学園を退学になり、夜になるまでぼーっとしていて、
すっかり暗くなって家に帰ると家族と友達がみんな集まっていて、
国松君を心配している。
そんなみんなを見て、「あ、カンカラを忘れてきちまった!!」
といきおいよく飛び出す国松くん。



そのあとがっくり地面に手をついて、
一人で泣くんです。




まわりに心配かけたくなくて、から元気でふるまって、
誰も見ていない所でそっと涙を流す彼の気持ちが、

すごく伝わって来て、幼かった自分の心にもそれは理解出来て、
いつまでも忘れられない名シーンでした。


昨日久し振りでそのシーンを見返したら、

コマが思ってたより全然小さくてびっくりしました。

こんななんでもない大きさのコマなのに、

自分の気持ちは胸の中で一杯いっぱいにふくらんでいたのです。



幼い頃受け取ったもの、特にマンガやアニメなどから受け取ったものは
その人の人生観みたいなものにしっかり根ざし、
結構影響を与えていると思います。

自分が思春期から大人になる過程で大人不信にならなかったのは、
この頃に読んだちば作品に出て来る大人が
すごく「大人」で、子どもの事を真剣に考えてくれる人たちだったからだと思うのです。


ちば先生にそんなお話をしたら、
「こんなになるまで持っててくれたの。
いいおじいさんだねえ…」
と、目を細め、感慨にふけってくださったのがすごく印象的で、

じゃっ、と本を手に取りご自分の机まで行って

シャカシャカシャカ…


はい、と返って来た本に


国松くん!!!!!


「(国松くんを)ひさびさに描いた〜。
もう描けないかと思ったよ」と、先生。

泣けるほどうれしいです!
先生ありがとうございました。

子ども向けの本でマンガを描く時はこの国松君の経験がいつも頭にあります。



文星大学のマンガ専攻には私達の「ゼルダ」を読んで知っている学生さんが
沢山いらっしゃるそうで、

その大学で教えておられるちば先生と、

ちばマンガを読んで育った私達と、

私達のマンガを読んで育った学生さん達と、

考えてみたらトークライブ会場はマンガの三世代同居だったんだなあ。


ちば先生、
お世話になった文星大の皆さん、
田中先生、
楽しい時間を過ごさせて下さりありがとうございました*



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2013年07月22日(月) 15:22 by Akira Himekawa [ Edit ]